孤高の大富豪は優しい魔女に恋をする

何カ月も経ってからロンドンの警察から報告があった。

マンチェスターの郊外にシャドーの研究所が見つかった。

企業の研究施設として厳重な警備と管理がされていたらしい。

研究所には攫われた人たちが沢山軟禁されていたそうだ。

自分たちの意のままに動く魔女と魔法使いを生み出すために、魔女と魔法使いの子供を作るのだと魔女に魔法使いの精子を使い無理に人工授精や体外受精をさせていたらしい。

また魔法使いや魔女を使って犯罪にも手を染めていたそうだ。

詳しくは聞かなかったが、捕まっていた人たちは家族を人質に取られて言う事を聞くほかなかったという事だ。

このセンセーショナルな事件はマスコミにはそのままは発表されなかった。

魔女や魔法使いという事は隠されたのだ。

捕まっていた人達もこれからは静かに暮らしたいだろう。

そして黒幕はある有名な企業のトップだったが、幹部達もその一員だった。

その企業はトップや幹部が総入れ替えになったが、一年持たずに解散した。

シャドーは解体され沢山の容疑者が捕まり裁判に掛けられた。

中には意味も分からず使われていた者も多くいた。

近年稀にみる大きな犯罪組織の摘発となった。

研究所では妊娠させられている女性は三人ほどいたらしい。

彼女達がこの先新しい暮らしをしっかりと生きていければと思うシアだった。

そして衝撃な事に、そのうちの一人はシアとリリーの従姉妹だった。

彼女はジュリアン・ホークと言って、母の姉の子供で両親もなくなっていた。

ジュリアンには帰る所がなかった。

妊娠七ヶ月でこの先の自分の暮らしのめども立っていなかった。

でも唯一幸運な事に精子の提供者の男性とは、仲良くやっていけそうだと言う事だった。

その彼は研究所でもジュリアンを気遣って優しくしてくれていたようだ。