孤高の大富豪は優しい魔女に恋をする

「ロナウド、ダルが今どこにいるか知ってる?シャドーの事はダルから聞いてる?」

「ダルはそのシャドーの件で今朝早くロンドンに行ったんだ。いまプライベートジェットの中かな?どうした?」

「今、シアからテレパシーで連絡が来たの。シャドーがシアの居所を掴んだみたいで後二~三時間でやって来るって言ってる。シアがそう言うなら間違いないわ。ダルに電話しても出ないらしい」

ロナウドはすぐにダルに電話を掛けてみたがやはり出ないようだ。

そこにシアからロナウドに電話がかかって来た。

シアはリリーとマギーを頼みたいと守って欲しいと、そして家には帰らせないで欲しいと言ってきた。

ロナウドはダルがシャドーの件でロンドンに行ったのだが、今は飛行機内だから連絡が取れないが、もう少しで空港につくはずだと教えてくれた。

シアはできたらダルに電話をかけ続けて事態を説明してほしいと言った。

シアは、しなければいけない事があって何度も携帯で連絡していられないし、ダルにはテレパシーが使える範囲になったらテレパシーで話をすると言って欲しいと伝えた。

ロナウドはわかったと言ってリリーとマギーの事は心配するなと言った。

シアは大丈夫かと聞いたが、大丈夫だから二人には絶対ここに帰ってこないようにして欲しいとロナウドに懇願した。

シャドーの狙いはシアだけなのだと…

それなのにリリーやマギーがいては一緒に連れ去られるかもしれないし、却ってシアの足手まといになるのだとはっきりと言った。

シアは再度リリーにテレパシーで、絶対にここには帰ってこないでと念を押した。

マギーをしっかり捕まえておいて、あの子は何をするかわからないしシャドーがもし来た場合の事は話してあるので、それを思い出してリリーに従うようにさせて欲しいと言った。

ロブはここに居るから、シアが何とかするとも言った。

リリーはロナウドを涙目で見つめながら、

「シアが家には絶対帰ってこないようにって言ってる。シア一人でシャドーに立ち向かうなんて無理よ」

「大丈夫だ。ダルがもうすぐ帰ってくる。ダルがいれば心配ないよ。警察も来てくれるはずだし」

そう言っているとダルからロナウドに電話が入った。

ロナウドは今の状況を説明した。

ダルは自分が後手に回ってしまったと悟った。

シャドーの動きが思った以上に早かったのだ。

ダルはすぐにインヴァネスの警察にロンドンから連絡してもらって至急こっちに向かってもらうようにすると言った。

「リリーとマギーの事は自分が守るから、シアはダルが何とかしろ」

「何とかしろって、ロナウドらしいな。でも任せろ俺のシアに指一本ふれさせないさ」

二人の電話をスピーカーで聞いていたリリーは

「ダル、お願い姉さんを守ってお願い」

涙声でそこまでしか言えなかった。

「リリー任せろ。大丈夫だ。シアとは作戦を立ててあるんだ。リリーはロナウドの指示に従ってそこで待っててくれ」

そう言うと電話を切った。

「マギーに電話してホテルに来るようにいうんだ。何気なくラウンジでケーキを奢ると言って呼び出すんだ」

ロナウドはリリーに言った。

リリーは何度も深呼吸をして気持ちを落ち着かせると、マギーに連絡した。

マギーは友人と駅前のクリスマスマーケットにいるようだ。

今日は最終日で、セールになっているらしい。

もう少ししたら行くと言っているようだ。

ロナウドはリリーと一緒にマギーのいる駅前まで行く事にした。

とにかくどこでもいいので、二人を至急一緒に捕獲しておきたかった。