孤高の大富豪は優しい魔女に恋をする

リリーはケイパックコンチェルンの若き総帥のことはHPで調べていたが、そこに載っていた写真より何倍もイケメンなダルに本当は心臓がバクバクしていたのだ。

姉さんの為に下手に出る訳にはいかなかったので虚勢を張ってみたのだ。

ダルは大きな車で迎えに来てくていた。

三十分かけてスーツケースを引いてシアの家まで歩くのは大変だ。

リリーはダルの心使いが嬉しかった。

みんなは温かいダルの車に乗り込んで、家まで快適に帰り着いた。

「わあ~~っ、なんてかわいいの。おとぎ話の魔女の家みたい」

魔女の家には違いないと、内心シアは思いながら

いつまでも外で立ち尽くしているリリーを家に押し込んだ。

ダルはリリーの大きなスーツケースを二階のリリーの部屋まで上げてくれて帰っていった。

シアは用意していた朝食を温めなおして三人で食卓を囲んだ。

シア特製のシチューと、焼き立てのパンにふわふわのオムレツにソーセージにサラダを並べると

「まあ、これが朝食?夕食みたいに豪華ね」

リリーはそう言って喜んで食べ始めた。

「いつもはもう少し質素よ。今日は特別よ。ねっマギー」

「そうだね。でもシアの作る物は何でもおいしくて毎日幸せだよ」

「そうなのよね。姉さんは料理が得意だから、ダルも幸せものね」

リリーとマギーは笑顔でハイタッチをしている。