孤高の大富豪は優しい魔女に恋をする

ダルはシアの為にビューテイを取り戻してやりたいと思った。

シアの両親が営んでいた所のB&R牧場という名前を手掛かりに探し出せるだろう。

家に入ると早速いつも情報収集や調査を任せている男に電話をした。

シアたちが住んでいた地方もわからないのだけれどこの男なら探し出すだろう。

ただ牧場の名前とボビィ・ホークとリンデイ・ホークという名前だけなのだが…

やはり電話を掛けた男は“すぐに探して見せますよ“と自信ありげに言ってのけた。

そうして5日後その男から電話がかかってきた。

場所はスコットランドの南西部のグラスゴーの郊外の街だった。

畜産業の盛んな場所で牧場として紛れ込めると思ったのだろう。

そこで二十年余り一家は幸せに暮らしていたのだ。

ダルはその男にすべて任せてダルの名前もこのノンフォートケイパック村の名前も出さないように、ビューテイを買い付ける指示を出した。

ビューテイは一度ほかの牧場に食肉用として買われたように見せかけて夜中に車に乗せてダルの牧場まで運んでくるように計画した。

食肉用の馬なのである日突然いなくなってもだれも疑わないだろう。

慎重に牧場に接触し食肉用としての売買を持ち掛けたが、牧場主は頑として譲らなかった。

この馬は前の牧場主の娘さんのお気に入りの馬だったんだから食肉用にはできないと言って断わられた。

仕方がないので、乗馬クラブの馬として買い上げると言ってやっとOKを貰ったと言ってきた。

架空の乗馬クラブの契約で牧場主は安心した。

そう言う訳でかなりの時間がかかってしまった。