何かあったのかな?
って私先生に抱きしめられてるんだ…

急に恥ずかしさが込み上げてきて、心臓の音がドンドン加速していく。

先生に聞かれちゃう…

咄嗟に
「…先生?苦し…」
って言ったら、慌てて両手をパッと離してくれた。

少しホッとしていると、先生は、大きな溜め息をして、項垂れている

どうしたんだろう…

先生の顔を覗き込んで

「先生、大丈夫ですか?」

聞いたら

「ごめんな、ちゃんと話しするつもりが、驚かせてしまって…
話し聞いてくれるかな。」

先生は申し訳なさそうに苦笑いして言った。

勿論です…

私はコクリと頷いた。


先生は、田島先生との事を包み隠さず話してくれた。


話しを聞いて安心した私は、思わず「よかったぁ」って言ってしまい、
直ぐ、慌てて先生の方を見ながら

「いや、あ…あのっ、これは…」

私、何言ってんだろ…

しどろもどろになった私を見て、先生は笑っていたのに

「矢萩…」

急に真剣な声になったから、何だか妙に緊張してドキドキしながらも、
ジッと見つめて次の言葉を待った。