引き裂かれた恋人を捜す大聖女は生贄結婚をすることになりました! ~実は私がスパダリ大聖女といわれているのは、ご存知ないですよね?~

「おそらく、本来は、神界に属する魂なのだろう。それがなにかの理由で、本来の聖なる力を一度限りなく純粋な澄み切った力に戻したから、生まれるまでの調整に百六十年もかかったのだ。そう考えれば、女神フロールの話と一致する」

「どうして、そんなことを!?」

 ルイサがびっくりしているが、さすがに、これはアレッシェラも両手を挙げるしかない。

「さあ? 神々の気まぐれは今に始まったことではないからな。とはいえ、よりによってそんな強大な力の持ち主を、今この世界に誕生させるとは……」

 百八十年もつきあっているが、神々の考えることはいまだによくわからないと、思わず肩を竦めてしまう。

(考えられる可能性としては、夢で見た相手の話していた言葉だが……正直、あれだけではなにもわからない)

 なにがあったのか。どうして、相手があそこまで悔いていたのか。すべてがわからないことだらけだ。

「ですが、そんな力を持っていたら、すぐに魔族に狙われます! それに、力の使い方を誤れば、本人にだって、どんなことが起こるか!?」

「ああ、だから気がついた者に狙われたのだろう」

「あっ!」

 自分の言葉で、ルイサはレナールの命を狙っている者の正体に勘づいたらしい。