引き裂かれた恋人を捜す大聖女は生贄結婚をすることになりました! ~実は私がスパダリ大聖女といわれているのは、ご存知ないですよね?~

 そして、顔を上げる。

「だが、おそらく彼が、女神フロールの言っていた私の運命の相手だ」

「え!?」

 その言葉に、ルイサが驚いた表情になる。

「どうして、そう思われるのですか!?」

 急いで尋ねる姿に、微笑んで答えた。

「ここに来た時、私たちを助けるために、レナール様が魔法を使っただろう? 言葉どおり、術自体は、極めて初級の簡単なものだったが、あの時感じた魔力に一瞬違和感を覚えたのだ」

「と申しますと……」

「今までに、地上では感じたことがないものだった。とはいえ一瞬だったから、その時はまだよくわからなかったんだ」

 人差し指をくるりと動かしながら説明をする。それにルイサは、顔を傾げて、また困惑した表情だ。

「だが、今日私を捜して探知魔法を使ったあとの彼の頬に触ったら、皮膚にレナール様のもつ魔力の残滓があった。それでわかったのだ。彼は、本当はとんでもない力の持ち主だ」

「え!?」

「恐ろしく純粋な力――その力を手に入れれば、神皇にも魔皇にもなれるだろう。聖なるほうへ傾けば、神と等しい力を宿すし、魔に傾けば、すべての魔族の頂点に君臨できるのに違いない」

「そんな恐ろしいほどの力が、レナール様に……?」