最初に会ったときは、その笑みに軽薄さすら感じた男だったが、今はしっかりと父親の覚悟が定まっている。
だから、アレッシェラは、二人の視線が逸れている間に、静かに微笑んだ。そして、地面に座る二人を見つめながら口を開く。
「確かに――通常ならば、帝国がこの大聖女に縁談を申し込んだ者に、すでにほかの女性との間に子ができていたなど、許しがたいことだ」
厳かなアレッシェラの言葉に、ダリオ殿下の背中がびくりと跳ねる。
「大聖女アレッシェラの面目を潰したとして、ソ・レイジェラ大神殿から帝国に与える加護の減少、場合によっては神々の怒りを招きかねない」
「あ……」
「とはいえ、大聖女の私にとって、新たに生まれてくる命は、どのような経緯があったとしても、祝福するべき存在。ダリオ殿下が二度と浮気をせず、その母子のために尽くすと約束をするのならば、ソ・レイジェラは帝国からの縁談そのものをなかったものとして扱おう」
その言葉に、ハッとダリオは目を見開いた。
「あ、ありがとうございます……! このご恩は決して忘れませんので」
「ふん、ならば、生涯その子供を大切にすることだ。このソ・レイジェラ山の大聖女よりも優先したのだ。もし、その子供と母親を不幸にしたりすれば、そのときは神に代わって私がお前と帝国に罰を下す。それを皇帝陛下にも伝えろ」
その言葉に、ダリオ殿下が、一瞬まばたきをし、すぐに輝くような笑顔になった。
だから、アレッシェラは、二人の視線が逸れている間に、静かに微笑んだ。そして、地面に座る二人を見つめながら口を開く。
「確かに――通常ならば、帝国がこの大聖女に縁談を申し込んだ者に、すでにほかの女性との間に子ができていたなど、許しがたいことだ」
厳かなアレッシェラの言葉に、ダリオ殿下の背中がびくりと跳ねる。
「大聖女アレッシェラの面目を潰したとして、ソ・レイジェラ大神殿から帝国に与える加護の減少、場合によっては神々の怒りを招きかねない」
「あ……」
「とはいえ、大聖女の私にとって、新たに生まれてくる命は、どのような経緯があったとしても、祝福するべき存在。ダリオ殿下が二度と浮気をせず、その母子のために尽くすと約束をするのならば、ソ・レイジェラは帝国からの縁談そのものをなかったものとして扱おう」
その言葉に、ハッとダリオは目を見開いた。
「あ、ありがとうございます……! このご恩は決して忘れませんので」
「ふん、ならば、生涯その子供を大切にすることだ。このソ・レイジェラ山の大聖女よりも優先したのだ。もし、その子供と母親を不幸にしたりすれば、そのときは神に代わって私がお前と帝国に罰を下す。それを皇帝陛下にも伝えろ」
その言葉に、ダリオ殿下が、一瞬まばたきをし、すぐに輝くような笑顔になった。
