だから覚悟を測るために酷薄にも見える表情で薄く微笑むと、ダリオ殿下の頭は、また地面へと深く伏せられた。
「嘘を言ったつもりはなかったんだ! 実際、君に会う前の女性関係はすべて清算するつもりだった。ただ、その別れ話の時に、シモンヌのお腹に俺の子供がいることを聞いて……!」
「ほう、それで今までの言葉のすべてを翻して、私と別れたいと」
世間一般の感覚で言えば、明らかにとんでもない話だ。この縁談を申し込んだ帝国の皇帝陛下と、ソ・レイジェラの大聖女、どちらの面子も完全に潰すものに違いない。
場合によっては、皇族からの追放。いやソ・レイジェラの大聖女の怒りを買ったとなれば、皇帝と大聖女への二重の不敬罪に問われて、そのまま罪人として扱われても文句の言えないものだろう。
それゆえに、アレッシェラが怒りさえも感じさせるような迫力を瞳にこめて見つめると、ダリオ殿下の顔色は完全に青くなった。
「申し訳ない! もちろん、謝罪してすむことではないのはわかっている! だが、お腹の子にはなにも罪はないんだ! 俺は、帝国と神殿両方から罰を受けてもいい! だが、どうかシモンヌのお腹にいる子供だけは!」
許して、どうかこの世に生まれさせてほしいと頭を下げているダリオ殿下の姿からは、ふだんの浮ついた様子は少しも感じられない。
「嘘を言ったつもりはなかったんだ! 実際、君に会う前の女性関係はすべて清算するつもりだった。ただ、その別れ話の時に、シモンヌのお腹に俺の子供がいることを聞いて……!」
「ほう、それで今までの言葉のすべてを翻して、私と別れたいと」
世間一般の感覚で言えば、明らかにとんでもない話だ。この縁談を申し込んだ帝国の皇帝陛下と、ソ・レイジェラの大聖女、どちらの面子も完全に潰すものに違いない。
場合によっては、皇族からの追放。いやソ・レイジェラの大聖女の怒りを買ったとなれば、皇帝と大聖女への二重の不敬罪に問われて、そのまま罪人として扱われても文句の言えないものだろう。
それゆえに、アレッシェラが怒りさえも感じさせるような迫力を瞳にこめて見つめると、ダリオ殿下の顔色は完全に青くなった。
「申し訳ない! もちろん、謝罪してすむことではないのはわかっている! だが、お腹の子にはなにも罪はないんだ! 俺は、帝国と神殿両方から罰を受けてもいい! だが、どうかシモンヌのお腹にいる子供だけは!」
許して、どうかこの世に生まれさせてほしいと頭を下げているダリオ殿下の姿からは、ふだんの浮ついた様子は少しも感じられない。
