「ところで、投石機の石は、小さい子が取れないように、高いところに展示してあったはずなのだけれど、どうやって取ったの?」
安全のため、子供たちには取れないところに置いてあったはず――と、レナールが尋ねれば、青い帽子をかぶった子供が、少し決まりが悪そうに、両手をもじもじとさせている。
「うん。取れなくて……側で手を伸ばしていたら、赤いドレスの女の人が渡してくれたの」
「赤いドレス?」
聞いた言葉に、周囲を見回す。
いくら子供が取りたがっていたとしても、そもそも幼い年齢の子が触らないように高い場所に置いてあるのは明白なので、大人ならばふつうそんなことはしない。
もし、それを敢えてしたとするのならば――。
その意図を予想し、周囲を捜すと、一人の女性がこっそりと遠ざかっていこうとしている。
見事な胸を強調した赤いドレス――。遠目からでも目立つ姿を見つけ、思わずアレッシェラは半眼になった。
「あれは――」
見覚えのある後ろ姿だ。その背中に声をかけた。
「テディス公爵夫人、ここになんのご用で来られたのか?」
呼びかけたアレッシェラの声に、ぎくりとテディス公爵夫人が足を止めている。そして、パッと笑顔になって、こちらに駆け寄った。
安全のため、子供たちには取れないところに置いてあったはず――と、レナールが尋ねれば、青い帽子をかぶった子供が、少し決まりが悪そうに、両手をもじもじとさせている。
「うん。取れなくて……側で手を伸ばしていたら、赤いドレスの女の人が渡してくれたの」
「赤いドレス?」
聞いた言葉に、周囲を見回す。
いくら子供が取りたがっていたとしても、そもそも幼い年齢の子が触らないように高い場所に置いてあるのは明白なので、大人ならばふつうそんなことはしない。
もし、それを敢えてしたとするのならば――。
その意図を予想し、周囲を捜すと、一人の女性がこっそりと遠ざかっていこうとしている。
見事な胸を強調した赤いドレス――。遠目からでも目立つ姿を見つけ、思わずアレッシェラは半眼になった。
「あれは――」
見覚えのある後ろ姿だ。その背中に声をかけた。
「テディス公爵夫人、ここになんのご用で来られたのか?」
呼びかけたアレッシェラの声に、ぎくりとテディス公爵夫人が足を止めている。そして、パッと笑顔になって、こちらに駆け寄った。
