引き裂かれた恋人を捜す大聖女は生贄結婚をすることになりました! ~実はスパダリ大聖女といわれているのは、ご存知ないですよね?~

 今までに申し込んできた相手とは真逆の反応だ。

(どうしても私を振るつもりならば――)

 フッと笑って、自分を帰らせようとしているレナールを見つめた。

「おや、十分だなんてとんでもない。さすがに、助けてもらった相手に、手ぶらで訪ねてきて、なにもお返しをしないのでは、恩知らずのそしりを受けてしまう」

 だから、と言葉を続ける。

「実は、私は占いが得意で、人から頼まれることも多いんだ。ふだんは特別な場合にしか受けないんだが、今日はお礼にひとつ、なんでも占おう」

 先に来て、部屋のテーブルに置いていた小さなカードの束を指し示す。

「占い?」

「ああ、自分に関係することは占えないが、そうでなければ、なんでも未来の方向のヒントを指し示すことができる」

「ヒント、なのですか?」

「未来は決まってはいないからな。たくさんの分かれ道で気をつけることを示すというだけだ」

 それに一瞬、レナールの動きが止まった。信じてはいないのか悩み、じっとカードを見つめている。そして、アレッシェラに目を動かした。

「なんでも――いいのですか?」