先ほどレナールに出会った時の感覚――妙に気になる。
(それに、今の話だと、おそらく女性関係の問題はなしか……)
今までに各国が申し込んできた相手とは、かなり毛色が違うようだ。
とはいえ。
「本人と縁の続いた相手が早死にするという予言――」
言葉にすると眉唾ものだが、考えられる可能性はいくつかある。予言、先ほどの昼にもかかわらず襲ってきた蝙蝠たち。それらをあわせて考えると、その中で、最も疑わしいのは――。
先ほど出会ったレナールの姿を思い出しながら言葉を紡ぐ。
「ちなみに、ご令息の体調は、前と変わりはないか? 先ほどは驚いているせいかと思ったが、以前よりも顔色が悪かったりとか、最近よく寝込んだりとかは、してはいないか?」
その言葉に、ハッとガレオは顔を上げた。
「それは……確かにそうです。最近よく体調を崩して寝込むようになり、普段も顔色が少し悪いような気がしていたんです」
その言葉にアレッシェラはニヤッと笑った。
「やはりな。予想どおりだ。だとしたら、その予言はただの法螺ではない」
「え!?」
「おそらく、何者かがご令息の命をじわじわと吸い取っているのだろう」
「なんですと!?」
顔色を変えたのは、辺境伯だけではない。側にいたルイサも、アレッシェラの言葉に驚いた表情をしている。その中で、宙に浮いたジャミマス神だけは、思い至ったようにひゅーと口笛を吹いた。
