「ほう、どうやら見覚えがあるようだな」
そう微笑むと、太陽と月が描かれた飾りのある先端を暗黒の天へと向かって掲げる。
「大聖女アレッシェラの名にかけて呼ぶ。我が力を借りてここに降りよ、ジャミマス神!」
暗黒を切り裂くようにして、朱金の光が天から降ってくる。
あまりにも眩しい光だ。思わずレナールが目の前に手をかざした。
その前で、アレッシェラは聖杖を持ったまま立つと、光に驚いたニコルを傲然と見下ろしているではないか。
いや、見下ろしているのはアレッシェラだけではない。その背後に浮かびながら立つ朱金の髪を翻したジャミマスもだ。太陽を思わせる金色の髪が神々しく輝き、炎の色が散った青色の瞳が、魔物を見下すようにして立っている。
「随分と乱暴に降ろしてくれたな」
「貴男が、そもそも意図的に連絡を忘れなければ起こらなかった事態だ。後始末を手伝ってもらおうか」
並ぶ面影の中で、ちっと軽く舌打ちが聞こえたような気がした。
「わかったよ。代わりに、これでこの件については貸し借りなしだからな」
そう言うと、燃える太陽のような色の腕を上げていく。
