廃屋のお姫様

荒れた廃屋に棲む女、18。


母親の乗る車からパッと身を投げ出され
涙に暮れていると


真正面から白バイ隊員が──


「大丈夫?怪我は?身分証明できるものある─?」


頷きと顔を振ったりするだけで喋るのに諄くなる。


「親の名前言えるかなー?手書きでもいいけどー」


希望の光が照らした道筋に繋がっている気がした。


おどろおどろしく、「埼玉の…川越に住んでた…」


そこへまたバイクの運転の音が。壮大な音響で


ひけらかしてる。「暴走族確認──所轄管内にて


応援を要請する──」