8月最後の日曜日。
夏休みの終わりを告げる夜、ふたりは色鮮やかな浴衣姿で地元の夏祭りへとやってきていた。
境内を埋め尽くす人混みと屋台の灯りの中、律は迷わず彩羽の華奢な手を取り、恋人繋ぎで力強く握りしめた。
「は、離れないように…ですか?」
「それもあるけど、俺がこうしたいから。…今日の浴衣姿の彩羽ちゃん、可愛すぎて他の男に見られたくない。俺だけの彩羽ちゃんでいて。」
またしてもストレートすぎる愛の言葉に、彩羽は顔を真っ赤にして浴衣の袖で隠した。
やがて、夜空の静寂を破って
ヒュードカーン……
と重低音が響き、頭上に大きな大輪の花火が打ち上がった。
赤、青、金色の光が降り注ぎ、ふたりの表情を鮮やかに照らし出す。


