律は友人を追い出すように暗室のドアを強く締め切り、カチャリと鍵をかけると、震える彩羽の両肩を強い力で掴んだ。
「なんで……っ! なんで俺に言ってくれなかったの!? 一人でそんなのに耐えてたの……!?」
「黒羽先輩に…ご迷惑をかけたくなかったんです……! 黒羽先輩にはもっとお似合いの綺麗な人がいるのに、私といるから変な噂が立って…ッ!」
「そんなわけないだろッ!!」
暗室内に、律の切痛な叫びが響き渡る。
いつも感情を乱さず、彩羽なことを優しい眼差しで見つめていた律が、見たこともないほど必死な顔で、目端に涙を浮かべていた。
「遊びなんかじゃない…! 頼むから''離れる''なんて言わないでよ…! 昔の俺がどれだけ最低で軽薄だったとしても、今の俺には白石しか見えてないんだ……ッ! 俺の居場所は、白石の隣しかないんだよ!」


