monochrome 〜君の切り取る世界に、恋をした〜


律は一瞬息をのんだ後、溢れる愛おしさを抑えきれないように、そっと彩羽の華奢な身体を引き寄せ、強く抱きしめた。


​「白石……。」

​「私、怖かったんです…。先輩がどこかに行っちゃいそうで…。でも、先輩の言葉も、優しさも、本物だって分かったから……!」


​律は腕の力を少し強め、彩羽の背中に優しく手を添えた。

自分の肩に顔を埋めて泣く少女の温もりを、噛み締めるように受け止める。


​「遅くなってごめんな。白石……。俺と、付き合ってください。今度は俺が、お前の世界をずっと守るから。」

​「……はい! よろしくお願いします……っ。」


​夕闇の空の下、重なった二人のピント。

モノクロだった二人の世界が、色鮮やかな恋の色に染まった瞬間だった。