夕闇の中でも、その瞳はまっすぐに彩羽だけを捉えている。
「言ったろ。逃げるのも、嘘つくのもやめたって。お前に振られても、俺の心が選んだのは白石だけなんだよ。他の誰かで埋められるわけがない。」
「っ……」
「白石の写真に恋をして、お前の真っ直ぐな瞳に恋をした。俺のモノクロだった世界に色をくれたのは、お前なんだ。」
熱い想いが、彩羽の胸にダイレクトに飛び込んでくる。
防波堤はもう、跡形もなく崩れ去っていた。
恐怖なんてどこにもない。
そこにあるのは、ずっと押し込めていた自分の本当の感情だけだった。
「……私も、です。」
彩羽の瞳から、大きな涙がポロポロとこぼれ落ちる。
「え……?」
「私も…先輩の撮る写真だけじゃなくて…先輩のことが、ずっと大好きでした…っ!」
泣きじゃくりながら胸の内を吐露する彩羽。


