告白を断ってからの律の態度は、彩羽の予想を大きく裏切るものだった。
振られたことで気まずくなり、言葉を交わすことすら減って距離を置かれるのだと思っていた。
だが律は、部活動中も今までと何一つ態度を変えることなく、一人の『部長』として、そして『表現者』として彩羽に接し続けた。
「白石、この間のコンクールの提出作だけど、すごく光の扱いが良くなってる。特にこの陰影の付け方、俺じゃ絶対に思いつかないよ。」
放課後の部室。
作業机の上に並べられた写真を前に、律は彩羽の作品を愛おしそうに見つめながら、その魅力を言葉にして褒めた。
以前のような、女子をその気にさせる甘い言葉や思わせぶりな仕草は一切存在しない。
そこにいたのは、一人の人間として、写真家として、彩羽の感性に心からのリスペクトを払ってくれる真摯な男の姿だった。


