季節は巡り、4月。
校庭の桜が満開を迎え、風が吹くたびに桃色の花びらが舞い散る季節。
彩羽は2年生になり、律は最高学年である3年生へと進級した。
写真部では卒業した先輩たちに代わり、律が新部長に就任した。
新入生勧誘の時期を迎え、部室には見学に訪れる新1年生たちの姿があったが、そこにあった空気は去年とはまるで違っていた。
「黒羽先輩って、最近すごく落ち着いたよね。」
「前は女子に囲まれてチャラチャラしてるイメージだったのに…。今はすごく真面目に写真教えてくれるし。」
校内で囁かれる噂通り、律は女子生徒と馴れ合うことを完全にやめた。


