自分の内側の奥深く、誰にも触れさせまいと隠してきた純粋な世界に対する、真っ直ぐな敬意と肯定。
「……っ」
律の息が、詰まった。
ドクン、と胸の奥で大きな脈動が跳ねる。
熱が、耳の裏から首筋へと一気に駆け上がっていく。
激しい動悸に襲われ、律は思わず口元を手で覆い、彩羽から弾かれたように視線を逸らした。
「……あんなの、ただの気まぐれだよ。」
絞り出すような律の声は、かすかに震えていた。
「捨てられそうな綺麗なものを……誰にも邪魔されない場所に、閉じ込めたかっただけ。」
そう言った律の横顔は、照れを隠すように暗く落ちていたが、その耳の端は鮮やかな朱色に染まっていた。


