monochrome 〜君の切り取る世界に、恋をした〜


​静寂の部室に、硬質なシャッター音が規則正しく響く。

​ファインダーの向こう側。

覗き込む瞳の奥の奥。

そこに浮かんでいたのは、華やかな笑顔とは正反対の────

どこまでも冷たく、乾いていて、何も映していない空虚な光だった。

​彩羽の手が、ぴたりと止まる。


​「……あの、黒羽先輩。」

​「ん? なに? もっとカッコいいポーズの方がいい?」


​首を少し傾け、首筋のラインを見せるようにして微笑む律。

完璧な演技。


​「いえ。…先輩のその笑顔、なんだか少し、寂しそうですね。」