「これ……部員みんなで秘密で作ったプレゼントです! 名付けて『白石先輩の笑顔集』です!」
「えっ……!?」
彩羽が受け取ってページを開くと、そこには部活中にカメラのファインダーを真剣に覗き込む横顔や、コンテストの大きな賞状を抱えて照れたように微笑む姿だけではなく────
校門前で律の白い車に乗り込む瞬間の、少し顔を赤らめた幸せいっぱいの笑顔まで、色鮮やかな写真たちが丁寧にコラージュされていた。
「……あ、あのね白石先輩! 実はアルバムの最後の数枚は…美大の黒羽先輩に連絡して、こっそりプライベートで撮った先輩の写真を提供してもらったんです!」
「律…さん……っ!?」
後輩たちのいたずらっぽく弾けた笑顔と温かい拍手に包まれ、彩羽は胸の奥から温かいものが込み上げてくるのを止められなかった。
アルバムを両手でぎゅっと胸に抱きしめ、深く頭を下げた。
「……みんな、本当にありがとう。私の、一生の宝物にするね。」
部室を渡る春の風が、二人が歩んできた青春のページをやさしく撫でていった。


