放課後、誰もいなくなった懐かしい写真部の暗室へ移動すると、律はパチッと赤いセーフランプを灯した。
仄暗く幻想的な赤い光が落ちる部屋で、律は背後から彩羽を包み込むように強く抱きしめた。
「本当におめでとう、彩羽ちゃん。…よく頑張ったね、偉いよ!」
「律さんが…離れていても、ずっと私を信じて支えてくれたからです…っ。」
ぽろぽろと溢れ出る彩羽の嬉し涙を、律は親指の腹で丁寧に拭うと、愛おしさを抑えきれないように額、両頬、そして熱い唇へと何度も何度も甘いキスを重ねた。
「春になったら、もう離れなくていいんだね。毎日一緒にいられる。」
「はい……っ、ずっと一緒です、律さん。」
暗室の赤い光の中で、ふたりは互いの熱を確かめ合うように深く唇を重ね合わせたのだった。


