週末、律と二人で久しぶりに撮影に出かけた際も、彩羽の持つレンズはどこか迷いがちだった。 「…彩羽ちゃん、今日なんか元気ない? 写真、集中できてないみたいだけど。」 ふとした合間に、律が心配そうにファインダー越しに彩羽の顔を覗き込む。 「えっ? ううん、そんなことないよ! 後輩の指導と受験勉強で、ちょっと疲れてるだけ。」 「……そっか。無理しないでね。」 彩羽は咄嗟に笑って誤魔化したが、彩羽のすべてを観察してきた律の鋭い瞳を完全に騙し切ることはできていなかった。