2月中旬。
律の誕生日当日。
「律くん、ちょっと部室の奥の棚からレンズ取ってきてくれない? 私、両手塞がってて、」
「えー、姫華、自分で行けよ……。」
「いいから!お願い!」
文句を言いながらも、
律が暗室のドアを開けた瞬間────。
パチッとセーフランプが灯り、真っ赤な光の中に、小さなケーキを抱えた彩羽が立っていた。
「律さん…。お誕生日、おめでとうございます!」
「え……!?」
呆然とする律の前に、彩羽が恥ずかしそうに手渡したのは、綺麗にラッピングされた小さな箱と、分厚い一冊のアルバムだった。
「これ…今までふたりで撮った写真を集めたアルバムと…カメラのストラップです。姫華先輩が、律さんの欲しいものをこっそり教えてくれて…。」
「白石さんが一生懸命選んでたんだよ〜。じゃ、私は邪魔者だから退散!」


