2月上旬。
寒さが一段と厳しさを増す頃、彩羽は大きな問題を抱えていた。
(どうしよう…来週、律さんの誕生日なのに…。)
付き合ってから初めて迎える律の誕生日。
何か特別なプレゼントを贈りたいと考えつつも、相手はあの勘の鋭い律だ。
下手に探りを入れればすぐに勘付かれてしまう。
放課後、誰もいない準備室で頭を抱えていると、ドアが開き、姫華がひょっこり顔を出した。
「あれ、白石さん? なに一人で頭抱えてんの?」
「あ……姫華先輩。実は……」
事情を打ち明けると、姫華は一瞬目を見開いた後、ニッといたずらっぽく笑った。
「なーんだ、そんなこと! 律くんの好みなら、元カノの私に任せなさーい。絶対勘付かれないようにリサーチしてあげる!」
「えっ…本当ですか!?」
頼もしいお姉さん的存在となった姫華の申し出に、彩羽はパッと表情を明るくした。


