「白石さん、部活には慣れたかい? 今年の1年は君ひとりだから、遠慮なく先輩たちを頼りなさい。」 夕暮れ時の放課後。 顧問の工藤先生の温かな声に、彩羽は 「はい」 と小さく頷いた。 西日の差し込む写真部の部室の窓辺には、賑やかな笑い声が弾けている。 2年生たち────律を含めた5人の先輩たちの姿だった。 校庭から聞こえる運動部の掛け声と、部室の中に流れるどこか洗練された甘い空気。 彩羽は自分の肩にかけた古びた一眼レフのストラップをぎゅっと握りしめた。