「失礼します…!」 「あ、ちょっと白石────」 律の声を背中に聞きながら、彩羽は部室を飛び出した。 一人残された部室で、律はぽつんと開いたままのドアを見つめていた。 いつもなら女子の方から笑顔で近づいてくるのに、あからさまに嫌がられ、逃げられたのは生まれて初めての経験だった。 少し拍子抜けしながら、律は彩羽が直前まで作業していた机の上に目をやる。 そこには、彩羽がテスト印刷した数枚の写真が残されていた。 気まぐれにその一枚を手に取った律は、フッと息を呑んだ。