「先輩いらない。」
「……。」
「…り、りつ…さん…。」
「……ッ!!」
律は目を見開いた後、破顔し、歓喜に満ちた表情で彩羽の身体を強く抱きしめた。
「やばい、可愛すぎて無理……! もう一回言って!」
「む、無理です! もう二度と言いません……!」
「えー! お願い、彩羽ちゃん! もう一回だけ!」
夜空に咲き誇る大輪の花火の下、顔を真っ赤にして逃げようとする彩羽と、彼女を離さず溺愛し続ける律。
すれ違い、迷い続けたふたりの世界は、もう二度とモノクロに戻ることのない、鮮やかで甘い愛の色でどこまでも満たされていたのだった。


