花の蜜の味



晴瀬さんは私の元家庭教師。

受験が終わったら、会う事はなくなってしまうと思った。

先生と生徒の関係が終わる。

第一志望の大学に受かったら、一つお願いを聞いて下さいと言った。

私は無事に合格した。


晴瀬さんに抱いて欲しいと、お願いした。

最後に思い出が欲しかった。


晴瀬さんにとって私は、ただの生徒なのは分かってた。

わかりやすく教えてくれて、晴瀬さんの授業は楽しかった。

合格出来たのは、晴瀬さんのおかげだった。


私の憧れの人……。


晴瀬さんは私のお願いを聞いて、……抱いてくれた。



大学を卒業して、晴瀬さんは銀行員になった。

私は実家から大学に通っている。


晴瀬さんから連絡があると、一人暮らしするマンションに行く。

一度だけの関係だと、思ったけど関係は続いた。


けど、晴瀬さんが終わりにしようと、言ったら本当に終わってしまう。

晴瀬さんは社会人で大人。


元生徒で大学生の私は、お子様でつまらないのでは……。

……色気、ないし。


大学生になって、お洒落に気を使うように。

晴瀬さんに少しでも、綺麗だと思われたい。