強がりな先輩と、重すぎる愛をくれる年下くん。

それでも、帰りの夜道で彼女の手を包み込み、手の甲に唇を寄せるギリギリのところまで踏み込んだ。

''一人の男''として見られたい一心で、必死に背伸びをして攻め立てているけれど、本当は結衣さんが可愛すぎて、愛おしすぎて、余裕なんて1ミリだって存在しない。​


「・・・・・後輩のフリなんて、もう二度としてやらない。」​


地下鉄のホームに電車が滑り込んでくる。

暗いガラス窓に映る自分の顔は、昼間オフィスで見せていた''爽やかな新人''の顔ではなかった。​

結衣さん。

過去のトラウマに怯えてどれだけ防壁を固めても無駄ですよ。

俺はあんたの心の扉を外から叩くんじゃなくて、甘く無邪気に懐に入り込んで、内側から全部侵食してやるんだから。​


「覚悟してくださいね、結衣さん。」​


もう二度と、あんな男たちのために泣かせたりしない。

あんたの最初で最後の『本当の男』になるのは、絶対に俺だ。