数多の星の中に、君を見つける


6時30分。

いつもと変わらない時間に、執事AIがモーニングコールをする。


執事AI「おぼっちゃま、朝の6時30分になりました。起きてください。」

僕「……」

執事AI「おぼっちゃま、朝の6時30分になりました。起きてください。おぼっちゃま、朝の…」

僕「…今起きる…」

執事AI「おはようございます。朝の支度ができましたら、ダイニングテーブルまでお越しください。」


今日は、一限が体育。

この曜日はサボろうと思っていたのが、だいぶ前の話。

いつも通り、少しベッドでゴロゴロして、顔を洗って、歯磨きをして、着替えた。


7時。

いつもと変わらない時間に、ダイニングテーブルにつく。


メイドAI「本日の朝食は、コーンサラダ、トマトスープ、そして目玉焼きをのせた食パンです。」

僕「…いただきます…」


一人で食べると味がしないな、と思ったのが、だいぶ前の話。


7時20分。

いつもと変わらない時間に、朝食を食べ終わる。


執事AI「お荷物は車に先に置いておきました。車に移動しましょう。」

僕「……」


執事AIと一緒に、車まで行った。

この家は無駄に広い。

移動に時間がかかる。

こんなに広くなくてよかったのに、なんて思ったのが、だいぶ前の話。


7時30分。

いつもと変わらない時間に、車に乗って出発する。


執事AI「本日もしっかり、勉学に励んでください。お気をつけて。」

僕「……」


車はAIを搭載していて、自動で運転してくれる。

僕以外に人はいない。

でも。

監視カメラがある。

僕はどんなとこに行っても自由がないんだな、と思ったのが、だいぶ前の話。


8時。

いつもと変わらない時間に、学校に着く。

僕が校舎に入ると。

少し、周りが静かになる。

僕が通り過ぎると、ザワザワした空気が戻る。


8時5分。

いつもと変わらない時間に、教室に着く。

僕が教室に足を踏み入れると。

少しの間、クラスが静かになる。

僕が席に着くと、やっと、みんなは話し出す。

でも、小声で。


8時10分。

いつもと変わらない時間に、今日1日の教科書を用意して、席に着く。

そして、EYEONを通して、本を読む。

内容は、頭に入ってこない。


8時20分。

いつもと変わらない時間に、先生が教室に入ってくる。

朝礼が始まる。

内容は、頭に入ってこない。



僕の日常は、秒単位で管理されている。

それが嫌だと感じたのが、だいぶ前の話。