当て馬って、つらいんだね。


髪を下ろすことも考えたんだけど、私の目指しているキャラ、あざとかわいいにはちょっと清楚すぎるイメージになっちゃうかなって思って、最終的に行き着いたのがポニテ。


髪に続き、メイクもする。樫木高校は校則がゆるくて、結構なんでもオッケー!っていうラフな高校。だから私は思う存分おしゃれさせていただいてます。


アイラインとリップをしたら、制服に着替えて下に降りる。樫木高校の制服って、結構可愛いんだよね。


私が頑張って樫木高校を受験した一つでもある。ちょっと憧れてね。


お母さんは朝食を作ってくれていたみたい。今日は初日だからお腹を壊さない程度の私の好きなものを並べてくれていた。


「いただきます。」


私は手を合わせて食事をいただく。相変わらず美味しいな。


「お母さん、美味しい!」

「そう、よかったわあ。あ、私お父さん起こしてくるから、もし戻ってこなくても先行ってなさいね。」

「うん、了解!」


お母さんはお父さんを起こしに行った。お父さんは夜遅いから、朝遅くまで寝ていることがしょっちゅう。お母さんも起こすのに苦戦しているみたいで、10分ぐらい格闘して、自分も寝ちゃう、みたいなことがしばしば。


今日もしばらくたっても戻ってこなかった。入学式に遅れるわけにはいかないので早めに家を出る。


「行ってきます。」


そこそこ声を張り上げたつもりだったが、帰ってこなかった。今日も寝ちゃったみたい。


少し笑いながら、私は穏やかな日差しが降り注ぐ外へと足を踏み出した。