当て馬って、つらいんだね。

「好きだよ、あーちゃん。」

「ん、私も。」


そして、二人は抱きしめ合う。二人は部屋にいて、その周りに漂うのは、春の幸せオーラ。


どう見ても、お似合いのカップル。



・・・ジリリリ、ジリリリ、ジリリリ。


私は騒がしい目覚ましの音で目覚める。ここは私の部屋、ベッドの上。


彼氏の部屋でもなんでも無い。私には部屋に行くことができる「彼氏」と言う存在がいない。


私は目覚ましを止め、体を起こす。


・・・少女漫画の主人公だったら、目覚ましなしでもすんなり起きられるのかな。


はっ、いけないいけない。弱気になってたら、幸せが逃げていくし、素敵な彼氏に巡り会えないよね!


じゃあ、自己紹介いきまーす!


私は少女漫画にハマっている、高校一年生、一ノ瀬有愛!高校一年生、って言ったけど、実は「今日から」高校一年生。本日私が通う樫木高等学校の入学式なのです。