弁護士さん、恋愛の仕方がわかりません

「普通にお断りしますが…?!」
「何かわからないことがありましたか?」

わからないことだらけなんですけれども!?

「なんで私、えぇと、高嶺さんと結婚するってことになってるんですか!?」

コンビニ店員とお客さんとしての付き合いならおよそ半年ほどではあるけれど、会話らしい会話は昨日が初めてだし。
婚姻届を提出するほどの仲では、絶対にない!

何より名前と職業以外、この人のことを何も知らないのだ。高嶺さんだって同じはず。

ところが、高嶺さんは万年筆を指で遊びながら平然と、それこそ弁護するがごとく饒舌に話し出す。

「昨日、僕は弁護士になって初めての大きな案件をなんとか片付け、本当に疲れ切っていました。しかし、僕は体調の良し悪しが顔には出ないタイプでして、今まで誰にも…それこそ両親にすら気付かれたことがなかったんです。それをあなたは見抜き、苺大福まで譲ってくださった。家に帰り、苺大福を前にして脳内法廷を開き…どうしたらあなたという精神的健康を維持するためのサポート、夜間における膝枕およびよしよしの権利を獲得できるか熟考した結果、婚姻届が最適解だと考え…」
「………ストーーーップ!」