弁護士さん、恋愛の仕方がわかりません

高嶺さんは態度が顔に出ないけれど、話す言葉にかなりの圧が出ている。

しかし松田くん。
肝がすわっているのか、それともわかっていないのか、へらりと笑ったまま受け答えしているのだからかなりの大物である。

「みよさんもやるなぁ!こんなスマートなイケメントモダチがいるなんて〜」
「ええ、おかげさまで。田中さんとは良き友人としてこれからも!末永く!お付き合いしていく所存です!」

何を張り合っているんだ、高嶺秀一。

私は高嶺さんの背中を押し、店外へと促す。
この男をこの場に置いておくと厄介だ。

「もういいから!松田くんはカウンター内で仕事!高嶺さんはもう少し待っていてください!」
「はいはーい」
「…わかりました」

なんとかベンチへ向かってくれた高嶺さん。
しかし、そこから店内の様子をガン見しているのだからたまったもんじゃない。

少しでも松田くんと話そうもんなら、目を見開き。
松田くんが私の肩を叩こうもんなら、立ち上がり…。

誰にも気づかれないように小さくため息をつく。
あと数十分がやけに長く感じた…。