弁護士さん、恋愛の仕方がわかりません

「ありがとうございました」
「では、後ほど…」

軽く頭を下げてから自動ドアへ向かう高嶺さん。

30分ほど待たせちゃうことになるけれど、スマホで出来る雑務があるらしく、なんてことはないと言う。

でもさすがにかなりの時間を待たせることになる。
苺大福の代金の代わりにお茶でも渡そう。

そう思いながらレジカウンターを出たところで、松田くんが店内へと戻って来た。

「みよさん、補充終わりました」
「ありがとう、カウンター内お願いしたいんだけど…」

松田くんにカウンター内での業務をお願いしようとしたところで、なぜか背後に人の気配が…。

「み よ さ ん ?」
「うわっ!高嶺さん?!」

てっきり外に出たと思っていたのだけれど。
私の背後にぴったりとくっついていたのは、レジ袋を下げてのっそり立っている高嶺さんで。

少しだけ眉をひそめ、眼鏡のアンダー部分をクイッ、クイッ、っとしつこく押し上げていた。

「失礼、そちらの男性が気安く田中さんの名前を呼んでいたもので。ゆ!う!じ!ん!の僕ですら田中さん呼びなのに…」
「うちのコンビニ、タナカが他に3人いるから…」
「みよさんの友達っすか?後輩の松田です」
「田中みよさんの友人!の高嶺と申します」
「え〜?みよさんの彼氏っすか?」
「ちがうから!友達!しかも昨日なりたての!」

な、なんだかややこしくなりそうな予感が…!