弁護士さん、恋愛の仕方がわかりません

22時──。

ピロリン、と自動ドアの開くメロディが鳴る。

「いらっしゃいませ」

今日はグレーのスーツと青いチェックのネクタイ。
皺ひとつないのは相変わらずだ。

高嶺さんはいつものルーティーンをこなし、栄養ドリンクとカップ麺。
そして、なぜか……苺大福をふたつ。

「お願いします」
「いらっしゃいませ、お預かりします…?」

私は小さく首を傾げながらレジを通していく。

すると、高嶺さんがICカードを取り出して…。

「話すときに一緒に食べようかと思いまして」
「え、自分の分は自分で買いますよ!」
「…友人は差し入れしても良いのでしょう?」

ピッ、と決済を完了してしまう高嶺さん。

確かに、そう言ったのは私だけれど…!
まさか早速『ドロー!友達を攻撃表示、ICカードを生け贄にささげ、差し入れを発動!』なんてことをしてくるとは…。

あとでちゃんと自分の分を返そう、と心の中で小さく決意して、商品を入れた袋を高嶺さんに差し出した。