「めちゃくちゃにして。」 私がそう答えると、噛み付くみたいなキスをされ、首に腕を回した。 私は葵くんと、藤仁さんとしか、経験がない。 藤仁さんはおじいちゃんの紹介で、お見合いをして、仮交際から本交際にいって……。 実質的な婚約者だった。 一方的な別れに、傷付けると分かっていても、私は葵くんを選んだ。 それくらい、本当は欲しくてたまらなかった。 隣を歩きたいと、願っていた。