甘く優しく、香る恋。



「凛って、好きな人いるの?」

沈黙が気まずくて、そう聞いた。


「……え?」

「先輩に聞かれたんだよね。遊木くんの好きな人、幼馴染の私なら、知ってるんじゃないかって。」

「ごめん、迷惑掛けて。」

「別に良いよ。」

隣を歩く凛との身長差、歩幅を私に合わせてくれてるのが分かった。

声が低くて、喉仏が出っ張ってる。


「どうした?」

足を止めた凛に、振り返った。


「芽衣ちゃんだよ、……俺の好きな人。」

真っ直ぐな眼差しが、私の目を射抜いた。