誰が手を取るのか、その先へ。
これは、誰かの物語で、また、違う人の物語。
夏を終えようとしても、日々は続いてゆく――
「お前ら少しくらい荷物持てよ……」青いバケツを手に、佐々木稔が言った。
「女の子みたいなこと言ってる……」小さな花火セットを手に、玉城柚月が言った。
「ていうか、早くない? まだ、夕方だし……」日傘を手に、豆田翔太郎が言った。
それぞれが見ているのは、同じ空と同じ人。
「全員、子供だな。あれは……」煙草を手に、佐伯龍騎がぼやいた。
同じ景色を見ていても、それぞれ違う捉え方をしている。
それでも、確かな場所があれば……。
そこから、繋がるのかもしれない。
完結――。
