この想いは、誰にも言えない ~深碧の音 つぼみ蕾のように~

 駅を降りても風にのってメロディは流れてこない。

 しばらく行くと大勢の人垣が見え、その中央には機材がおいてあるのが見えた。

 メンバーの姿を探すと3人はそれぞれ別のお客様とお話をしている様子だった。

 あ、チラシを最初にくれた子が目の前を通りすぎようとした。

 「あ、あのこの間、CD買った者ですけど、覚えていますか?」

 「もちろん覚えてますよ」

 「ありがとうございます。
 あの、CDにこの間サイン書いてくれるって言ってたので...」

 「ちょっと待ってて」

 それだけ言ってなぜかその子はかつみさんのところに行き、一人の接客を終えたかつみさんは私のところに来た。