推しラブ

 はぁ…!全部、めちゃくちゃ楽しかった…!スタフラを見るときは、みんなめちゃくちゃ応援してたし!私も全力で応援したんだ!自転車で散歩をしたときは、ふと見たら素衣くんが田んぼに落ちそうになっててハラハラしたけど、素衣くんが自分で体制を直してなんとか落ちなくてセーフ!そして、スタフラ語りをしながら散歩をしたんだ!カードゲームをやったときは、流星くんと勉くんがバッチバチで凄かったぁ…!
 私がそう考えていると、流星くんが私の顔を覗き込んで、半分いたずらっぽく言った。
「咲花ちゃん。すっごい楽しかったって顔してるね!」
 えへへ。バレちゃった?…って、流星くんの顔、超・至近距離なんですけど!?
 私が顔を真っ赤にしてこくこく頷いていると、
「あら、咲花もそうだったの?私もニヤけが止まらないと思ってたのよね。」
 と、美空ちゃんも共感してくれた。
 その話を聞いていたのか、全員が首を縦に振っている。
 みんなで笑い合っていると、光くんが思いついたように言った。
「ねぇねぇ!お祭りといえば屋台だし、屋台回ろうよ!」
『いいね!』
 屋台か…!何を買おうかな?
 私がそう考えていると、川雨くんがニヤッとした感じの表情で、
「なぁ。こういうのはどうや?スーパーボールすくいで、1番多く取れた人が勝ち。最下位の人は、罰ゲーム!」
 と、提案した。
 すると、川雨くんの言葉を聞いた男子5人に、火がついた気がした。
「俺、やるよ!」 「僕もー!」 「僕もやります!」  「それ、乗った!」 「俺もやるからな!」
「俺(僕)が勝つ!!」
 流星くん、光くん、勉くん、素衣くん、時基くんの順に言ったあと、全員で睨み合っていた。
 す、凄い火花が飛び散ってる…。
 私たち3人がぽかんと立ち尽くしていると、
「あっ、ごめんね。俺たち、勝負ごととなるとヒートアップしちゃって…。」
 流星くんが、我に返ったように言った。
 あはは…。みんな負けず嫌いなのかな…。でも、私も負けず嫌いだから同じだ!それに、スーパーボールすくい対決、楽しそうだし、私もやりたいな。
「ううん。大丈夫だよ。あの…、私もやりたいんだけど、いいかな…?」
 私がそう言うと、美空ちゃんと桜ちゃんも続くように言った。
「私もやりたいわ。すっごく楽しそうだしね!」
「うちもうちも!今から楽しみになってきたわ!」
 2人とも、結構火ついてるな…。あはは…。
「えっ、3人もやるん?」
 あ、やっぱり駄目だったかな…?
「もちろんやるわ。」
 美空ちゃんがそう言うと、
「マジ!?もっと燃えてきたわ!」
 と、川雨くんが嬉しそうに言った。
 これは…、やっていいってことだね!?
「よし!じゃあまずは、スーパーボールすくいの屋台を探すとこからだね!そうと決まれば、さっそく探しに行こう!」
『うん!』
 流星くんの掛け声に、私含め、全員が頷いた。

 スーパーボールすくいの屋台がありました!これから、やる順番を決めるところなんだ!
「個人戦だよね。流石に、他の人の邪魔になるから1人ずつやるわけにもいかないし…。9人は、3で割れるから、3人ずつで3回に分けてやろっか!じゃあ、どういうふうに決める?」
 流石流星くん。テキパキ動いています。
 うーん?どうやって決めたらいいかな?
「女子3人、男子3人、男子3人にするとか?」
「男女混合っていうのでもいいんちゃう?」
「誰かリーダーを決めて、その人がグループを決める、でもいいんじゃないでしょうか?」
 流星くん、桜ちゃん、勉くんが案を出した。
「ここで時間を使ってももったいないから、なるべく早く決めよう。他に案がないときは、さっき出た案から、多数決で決めよう。」
 流星くんがそう呼びかけた。
「意見がある人、いるかな?」
 流星くんの問いかけに、みんな首を横に振った。
「じゃあ、1人1回、手を挙げてね『女子3人、男子3人、男子3人』と、『男女混合』と、『誰かリーダーを決めて、その人がグループを決める』の3つから選んでね。じゃあ、まずは女子3人、男子3人、男子3人がいいと思う人〜?」
 流星くんがそう言うと、みんなが手を挙げた。
「じゃあ、女子3人、男子3人、男子3人でいいね!」
「うん!1番すぐ決めれると思ったんだ。」
 私の発言に、みんな頷く。
「男女混合とか、誰かリーダーを決めてっていうのでも良かったんだけど、なるべく早く決めたかったしね。」
 美空ちゃんもそう言った。
「次は、男子を2つのグループに分けよう!これは…、ぐーどっぱでいいかな?」
「ええよ!」
「せーの」
『ぐーどっぱーでわっかれましょ!』
 決まったっぽい!6人なのに、1回で決まるって凄い…。
「ええと、俺、光、川雨と、勉、素衣、時基と、咲花ちゃん、美空ちゃん、桜ちゃんの3人ずつでやるよ!順番は、3人のうちの1人が代表でじゃんけんして、勝った一緒にやる3人から、順番を決めれるよ。じゃあ、代表の1人を決めてね。」
 流星くんの合図で、3人になる。
「誰が代表にする?」
 私が聞くと、
「うーん。はっきり言って運勝負だから、誰でもいい気がするけど…。」
「うちは、咲花ちゃんがいいと思う!」
 うーん?誰がいい…ってえぇ!?
「私!?」
 私は、桜ちゃんの言葉に、驚いてしまった。
「そう!咲花ちゃんや!美空ちゃん、どう思う?」
 桜ちゃんが、そう美空ちゃんに聞く。
 すると、美空ちゃんはこう答えた。
「咲花ね…。うん!いいと思うわ。私は、そこまでじゃんけん得意じゃないし。」
 み、美空ちゃんまで…!
「でも…。」
「咲花ちゃん!自信持って!咲花ちゃんなら出来るわ。うちもじゃんけんって、得意じゃないんよなぁ。どっちにしろ、ただ順番決めるだけやから、負けても大丈夫やって!」
 私は、私で大丈夫かな…?と言おうとしたけど、桜ちゃんが遮った。
 でも、ここまで頼まれて、断るわけにはいかないよね!桜ちゃんの言うとおり、順番を決めるだけだから、そんなに荷は重くない!
「わかった!じゃあ、じゃんけんは私がやるね!」
 2人は、ありがとうと言いたげな表情で笑ってくれた。
「よし!みんな、じゃんけんをする人は決まった?」
 みんなが、首を縦に振る。
「じゃあ、えっと…川雨と、素衣と、咲花ちゃんね!」
 なるべく美空ちゃんと桜ちゃんの期待に応えられるように頑張るぞ!
「「「最初はぐー、じゃんけんポイ!」」」
 最初は、私がパー、川雨くんがチョキ、素衣くんがグーを出して引き分け。
「「「あーいこでしょ!」」」
 私がチョキ、川雨くんがパー、素衣くんがパーを出した。
 あっ、私、勝っちゃった!
 私の隣では、美空ちゃんと桜ちゃんが嬉しそうにしていて、川雨くんと素衣くんは、悔しそうにしていた。
「咲花!凄いわね!」
「やっぱり、うちの目は狂ってなかったわ!」
 2人はそう言ってくれた。
「くっそー!負けた!」
「次は勝ったる!」
 一方で、素衣くんと川雨くんがそう言いながら睨み合っていた。
 そして、その2人と一緒にやる男子たちも、悔しがっているように見える。
 こ、これって、本当に、順番を決めるだけのじゃんけんなんだよね!?美空ちゃんと桜ちゃんの喜び具合とか、川雨くんと素衣くんのバチバチ具合とか、全然順番を決めるものじゃないと思うんだけど…!?全員負けず嫌いってことには薄々気づいてたけど、みんな、負けず嫌い過ぎない!?
「よし!気を取り直して!」
 川雨くんがそう言ったあと、
「「最初はぐー、じゃんけんポイ!」」
 川雨くんと素衣くんの2人でじゃんけんをした。
 どうやら、川雨くんが勝ったらしい。めちゃくちゃ嬉しそうにしている。
 そして、素衣くんたちは、またしても悔しそうにしていた。
 さっきも思ったけど、やっぱり今のじゃんけんは順番を決めるものじゃなかったんじゃ…?って思うぐらい、凄い、感情剥き出しっていうか…。あはは…。
 というか、ずっと、私たち…じゃなくて特に男子たちに、視線が集まってるんだよね。みんなかっこいいからなんだろうけど、めちゃくちゃ嬉しそうにしているのと、めちゃくちゃ悔しそうにしているのを見て、みんな不思議そうな顔をしてるよ…。
 私がそう考えていると、流星くんが言った。
「じゃあ、咲花ちゃんたち。最初、真ん中(?)最後、どこでやりたい?」
 あっ、そうだった。じゃんけんで勝った人が最初にやるんじゃなくて、いつやるか決めれるんだった。
 流星くんが「真ん中」って言ったあとに、はてなマークがついてたことについ笑みがこぼれそうになったことは、言わないでおこう。
「いつする?」
 その美空ちゃんの声にはっとする。
 さっき聞いたばかりなのに、もう忘れちゃうとは…。3歩歩いてすぐ忘れるだっ…。
「私てきには、最後がいいな。みんなの様子を見て、何個すくえば勝てるのかわかるから。」
 私は、さっきの美空ちゃんの問いに答える。すると、美空ちゃんと桜ちゃんは、目を輝かせた。
「それ、めっちゃありね。私てきには、最初がいいかなって思ったんだけど、でも、確かに『攻めていく』だけじゃなくて、『見る』ことも大切よね。」
「うちも賛成!うちも、美空ちゃんと同じで最初にしよかとも思ったんやけど、最後もええかもしれへんなぁ。」
 え、待って待って。この話を聞いてると、2人とも、本当は最初がいいってことじゃない!?
「さ、最初じゃなくていいの…!?」
 私がそう聞くと、
「ええ!咲花の意見に賛成だから。」
 美空ちゃんがそう言ってくれて、桜ちゃんも「うちもうちも!」って、頷いてくれた。
 すると、そこに流星くんが現れた。
「じゃあ、咲花ちゃんたちは、最後ってことでいいかな?」
 もしかして、私たちの会話、全部聞いてたのかな?
「「「うん!」」」
 私たちがうなずくと、流星くんはみんなを見渡して言った。
「よし!全員決まったね!俺たちが最初、勉たちが真ん中(?)咲花ちゃんたちが最後だね!」
 ふふっ、またはてなマークがついた。
 スーパーボールすくい対決が始まる…!頑張るぞー!