推しラブ

 私は普通の中学1年生星空 咲花。1つ、特別なことがあるとしたら、推しがいるってことかな。
 推しは、スターフラワーっていうグループで、通称、スタフラ。スタフラには6人のメンバーがいて、担当カラーはオレンジ、青緑、白、紫、ピンク、黄色がある。
 私は、オレンジ担当の人、りゅうと青緑担当の人、もあと白担当の人、スカイが推し。特にりゅうが推しだよ。
 スタフラは、2.5次元アイドルで、顔出しはしてないグループ。SNSには配信してるから、いつでも動画が見れたり、歌が聞けたりするんだ!
 私は、声とか性格で推しになったよ!
「咲花、おはよっ!」
「あっ、美空ちゃん、おはよう!」
 今挨拶してくれた子は、親友の愛河美空ちゃん。強気でちょっと口調が強いけど、学校1を誇るくらいの美人。私と一緒にスタフラを推しているんだ!
 もう1人は、そろそろ来るかな?そんなことを考えていると、
「あっ、来た!」
 美空ちゃんが教えてくれた。
「2人とも、おっはっ!」
「桜ちゃん、おはよう!」
「桜おはよっ!」
 今来た子は、美空ちゃんと同じく私の親友・大見屋桜ちゃん。関西弁(大阪弁)で、元気いっぱいの女の子。桜ちゃんもスタフラを推しているよ。
「全員揃ったし、学校に行こっか!」

 学校に着きました!意外に遠いから、ちょっと疲れる…。
 そう思いながら、教室に入って準備をする。
 すると、もう準備が終わった美空ちゃんが手伝いに来てくれた。 
 準備が終わったので、みんなで私の席に集まる。
「ねぇねぇ、スタフラの推しの順位言い合わない?」
 私がそう言うと、
「「いいよ!」」
 2人はすぐにそう言ってくれた。
 いつも恒例の、スタフラ語り!推しのことを話すって、めちゃくちゃ楽しいんだよね〜!
「じゃあ、私から!私は、1位 りゅう、2位 もあ、3位スカイ、4位 はなひ、5位 めいこ、6位 ざらだよ!」
「私は、1位がスカイ 2位がめいこ 3位がもあで、4位がりゅう 5位がざらで6位がはなひよ!」
「うちは、1位がもあで、2位がはなひ、3位がざらで、4位はめいこ、5位がりゅうで、6位がスカイやで!やっぱ、うちが関西弁となるきっかけとなった、もあが1位やな!」
 そう!実は、もあが大阪出身で関西弁を喋っていたの!桜ちゃんはそれに憧れて、関西弁になったみたいだよ!
「推しって、めっちゃいいよなぁ!ってか、もあは最高すぎや!歌上手いし、面白いし、見てるだけで、歌を聞いてるだけで元気がもらえる!!あと、あと!!」
 わっ、声が大きかったのか、周りの人たちがちらちら見てる!?私、注目されるのは苦手なんだよね…。
「ちょっと桜、うるさいわよ。推しの話をするのはいいけど、もう少し静かにして。大きい声で喋るなら、私と咲花だけのときにしてほしいんだけど…。視線が集まって、咲花が嫌そうにしてるわ。」
 私が嫌そうにしているのに気づいたのか、美空ちゃんが桜ちゃんを止めてくれた。
「あ、咲花ちゃん、ほんまにごめん!次からは気をつけるわ。」
 桜ちゃんは、申し訳なさそうに謝ってくれた。
「いいの。視線が集まらないところなら、どのくらい話してくれてもいいから。私も、推し語りしたいから!」
 私がそう言うと、美空ちゃんも優しく言った。
「私も推し語りしたいわ。でも、周りの人のことも考えてね。」
「わかった!ほんまに次からは気をつける!」
 桜ちゃんがそう言うと、
 キーンコーンカーンコーン 
 とチャイムが鳴った。
「あっ、じゃあ、また後で話そう!」
「うん、そうね!」 「そうやな。」
 こうして、私たちは席についた。
 あっ、先生が来た。
『おはようございまーす。』
「はい。みなさんおはようございます。今日は6月4日です。」
 
健康観察が終わった後、先生が言った。
「えー、今日はお話があります。」
 なんだろう?
「転校生を紹介します。」
「えっ!?」 「マジ!?」 「やった!」 「どんな子かな?」
 教室がざわざわし始める。
「皆さん、お静かに!では、入ってきてください。」
 ガラガラガラガラ
 教室のドアが開く音がして、1人の男の子が入ってくる。
「皆さんこんにちは。転校してきた、林流星です。よろしくお願いします。」
 なんと、転校してきたのは絵にかいたようなイケメン!しかも、最後にニコッと笑ったのが可愛くて、黄色い声がちらほら上がる。
「それでは、流星さんは咲花さんの隣の空いている席に座ってください。」
 えぇぇぇぇぇ!?あぁぁ!!そうだった!!私の隣の席、空いてるんだった!!それにしても私の隣!?どうしよう、挨拶したほうがいいと思うけど、緊張する!!
 ドキドキしながら黙っていたら、
「よろしく。名前、なんていうの?」
 と聞かれた。
「咲花だよ。流星くん、これからよろしくね。」
 人見知りだから、少し声が裏返って小さくなっちゃったような気がしたけど、話せた…?顔、引きつってないかな…?
「え!?」
 ど、どうしたんだろう?なんか違った!?って思ったら、
「もう俺の名前覚えてくれたの!?嬉しい!」
 なんて無邪気に目をキラキラさせて笑うから、緊張なんてほぐれて、自然と笑顔になっちゃった!なにか間違っちゃったのかもしれないと思ったから、よかった…!
 ってことで、朝の会が終わった。そのとたんに美空ちゃんと桜ちゃんが近寄ってきて、
「咲花、あんなイケメンの隣になれてよかったね!」
「咲花ちゃん!流星くん、えらいイケメンやったなぁ!」
「そ、そうだね…?」
 隣になれてよかったかは別として、本当にイケメンだよ!
「とりあえず、2人を紹介しにいこ!」
「そうね!」 「そうやな!」
「流星くん!私の親友2人を紹介するね!」
 私は、流星くんのもとに行って、そう言う。
「まずは私!愛河美空よ!」
「次はうちやな。うちは、大見夜桜や!」
「「よろしく!」」
 美空ちゃんと桜ちゃんが交互に言った。
「俺は自己紹介のときに言ったけど、林流星だよ。よろしくね。美空ちゃん、桜ちゃん。」
 流星くんは、私がすぐに(?)名前を覚えていたことに目をキラキラさせていたけど、流星くんも記憶力いい!
 あっ、そうだ!
「ねぇねぇ3人とも!もっとお互いのことが知れるように、もっと自己紹介しない?」
「ええやん!じゃあ、好きな食べ物、色、動物、あとはいたら推しとかどうや?」
「ええ、良さそうね!」
「俺もいいと思う!」
「じゃあ私から言うね。えーっと、好きな食べ物はオレンジで、好きな色はオレンジ。好きな動物はハムスター、推しはスタフラのオレンジ担当のりゅうだよ!」
 すごい、オレンジづくしになっちゃった…。変じゃなかったかな?
「え?」
 あれ?流星くんが、目を見開いてる?
「流星くん、どしたん?」
「いや…。俺も推し、同じだったから、驚いただけだよ。」
「え、推し同じなの!?そうなんだ!推し同じ人いないから、ちょっとわくわくしてきたかも…!」
「俺もわくわくしてきた…!あっ、俺推し言っちゃったから次俺自己紹介するね!好きな食べ物はいちごで、好きな色はオレンジだよ。好きな動物はモルモット!」
 推しだけじゃなくて、好きな色も一緒なんだ!
「じゃあ、次は私ね!好きな食べ物は桃、好きな色は白!好きな動物はうさぎで、推しは、同じくスタフラのスカイよ!」
「最後はうちやな!好きな食べ物はマスカットで、好きな色は青緑やで!そして、好きな動物は猫。推しは、またまた同じくスタフラのもあ1択やな!」
 自己紹介するの、めちゃくちゃ楽しい!
「みんな、推し色好きになったんだな!」
「「「確かに!」」」
 流星くんに言われて、みんなで顔を見合わせて笑った。
 いつもの癖で時計を見ると、授業が始まるまで、あと2分!?
 そんなに話してたっけ…?
「そろそろ時間になっちゃうから1時間目が終わってから話そう!」
「そうだね。」 「そうね。」 「そうやな!」