別れた二人




【幸せな朝】


ホテルの真っ白なシーツに、太陽の光が当たり眩しい。

隣を見ると葵くんの寝顔……。

朝から顔面の暴力。

なんでこんなに、造形が整ってるんだろ。

……遺伝子?泉宮家の皆様は、美形揃いなの?


ベッドから降りようとしたら、足腰に力が入らなかった。

抱き潰されるって、……こんな感じなのか。

生まれたての子鹿みたいに、不恰好な歩き方で、シャワーを浴びにいった。


「開けないでよ!!」

レディのシャワー中に!

体を洗ってると、ドアが勢い良く開き、悲鳴を上げた。

開けたのは葵くんしかいない。


「……ごめん。帰っちゃたのかと思って。」

「服とか鞄とか、荷物置いたままでしょ?」

「気が動転して。」

「そんな事より、早く閉めて!」

恥ずかしさから、そう叫ぶと葵くんはドアを閉めた。