時は過ぎ、季節は夏になっていた。 あたしたちは、相も変わらず5人でつるむことが多かった。 最近は"慶ちゃん"でからかわれることもなくなった。 葵の山下くんへのラブ光線は強くなり、気づいていないにしても、山下くんもまんざらじゃなさそう。 でもあたしは、山下くんの爽やかな笑顔が葵に向けられる度に、胸のモヤモヤが再発した。 と同時に、ある種の違和感も、あたしの中で膨らんでいった。