まだあたしが小さかった頃、 あたしの家族は隣町の川辺のマンションに住んでた。 そこは自然豊かで、河原には草花が生い茂ってた。 あたしは毎日のように川原へ行って、花を摘んだり、虫を捕まえたりして遊んでいた。 いつもそこには"慶ちゃん"の姿があった。 今となっては顔も覚えていない。 でも人はあの関係を、「幼なじみ」って言うんだろうな。