でも、聴く人の心にまっすぐ届く声。 小海は眼鏡を押し上げながら、ほんの少しだけ笑った。 そして澪も、歌い終えたあとに振り返る。 「……どうでした?」 「うん」 小海は頷いた。 「すごく良かった」 「本当?」 「本当」 「……えへへ」 澪が嬉しそうに笑う。 その笑顔を見ながら、小海は思う。