君の歌声に恋をした。天才作曲家と無自覚天然少女。




高校一年生の春。


澪は、たった一つの歌を動画投稿サイトへ公開した。


それは、自分の歌を誰かに聴いてもらいたいという小さな願いから始まったものだった。


そこからたくさんの人に歌を聴いてもらい。


一人の作曲家と出会い。


一緒に音楽を作り。


笑ったり、悩んだり、すれ違ったりしながら。


最後には、自分の気持ちを自分の声で伝えた。





あの日、最初の動画を投稿する前。


澪は自分の部屋で何度も迷っていた。


投稿ボタンを押すのが怖かった。


もし誰にも聴いてもらえなかったら。


もし否定されたら。


それでも。